広告業界の今ってどう?

広告業界の今ってどう?

広告業界の過渡期

今回は少し真面目なタイトルで広告業界について語ってみたいと思います。
今の広告業界(2021年)というのはまさに過渡期にあるといえます。

マス媒体と呼ばれる新聞広告・TVCM・ラジオCM・雑誌広告から、Web広告へ予算がどんどんシフトしています。

クライアント側(広告主)の意向として、Web広告へシフトしたいという思惑もあり、
現在はWeb広告へのシフトが顕著になっています。

2019年の時点で、すでに予算規模ではマス媒体を超え、Web広告が広告業界の売り上げを占めるようになりました。
外部リンク:https://netshop.impress.co.jp/node/7384

現場の肌感覚

私もこの2021年3月まで広告会社の営業職として最前線を突っ走ってきました。
現場での肌感覚では、企業により温度差が大きいように感じます。

もう完全にWeb広告にシフトするよ、という会社もあれば、まだまだオフライン広告(折込広告など)をやるよ!
という会社もあります。

これって難しい問題で、単純にWeb広告にシフトすればそれが正義なのかというと、そうではありません。
マス媒体には掲載・放映することにより社会的な信頼感を持たせる効果がまだあります。

一方でWeb広告には社会的な信頼感をもたせるほどの影響力というのはまだ足りないと感じます。(これはあくまでも私の主観です)
しかしながら、Web広告の速報性というものには従来のマス媒体では到底かなわないです。

つまりなにが言いたいかと言えば、Web広告一辺倒になってしまう考え方は危ないと感じます。
もちろん、Webサービスを提供する会社であればWeb広告一辺倒でもよいのかもしれません。

しかし、自動車ディーラーや流通系(スーパーなど)はまだまだオフライン広告の恩恵を受ける可能性は十分にあると考えます。

流通系について

ここで流通系について触れたので、ちょっと深堀したいと思います。

正直、スーパーのチラシって皆さん見ますか?
(このブログを読んでいる人はそもそも新聞を購読していなそうなのでチラシを見る機会がないかもしれませんが笑)

スーパーのチラシって実はそんなに見られないと思うんですよね。
すみません、これも私の私見ですが。

現状Shufoo!やLINEチラシが台頭してきて、閲覧回数の計測などもオンライン上で行えるようになりました。
じゃあ、わざわざ印刷して新聞に折り込み広告を入れる意味ってあるのかな、と。

もちろん、スーパーに来店する層というのは幅広い年齢層がターゲットになりますので、シニア層などには折込広告が効果的かもしれません。

しかし、昨年(2020年)のコロナ禍の影響でシニア層へもスマートフォンが一気に普及しました。
そして、シニア層へのスマートフォンの普及は一時的なものではなく、定着する動きを見せています。

と、なると折込広告の意味ってなんなんでしょうか。

印刷費+折込代
配布部数にもよりますが、だいたい1回の折込で100万円近く使っているでしょう。

怖くてやめることができない

じゃあ思い切って折込広告を辞めようか!とはなかなかならないんですよね。

これって日本社会特有なのかもしれませんが、今までの流れ、慣習で折込広告をずっと実施してきて、辞めるということは非常に大きな決断です。
その決断を下すのは誰でしょうか。

Web広告の台頭とともに、よりターゲットを精密にした広告配信方法が出ているにも関わらず、折込広告がなくならない理由です。

 

と、ここまで書くと、私が折込広告否定派のような印象を持たれそうですが、私は折込広告で広告マンとして育ちましたので、
まだまだ折込広告は現役だと思っています。

ただ、広告業界以外の方が、なぜ新聞ってなくならないんだろう?とか折込広告ってなくならないんだろう?
という疑問にはお答えできたかなと思います。

しかーし

新聞がなくならない理由は実はもっと根深い問題があります。
広告云々ではなく、もっと深い問題です。

これについてはまた別の機会に記事にしたいと思います。

広告業界の今って結局どうなの?

広告業界は今は混沌としています。

2020年に世界を震撼させたコロナウイルスの影響でイベントプロモーションなどが軒並み中止となり、広告会社の売り上げの作り方・ビジネスモデルの在り方が問われた1年でした。

そこへデジタルの波が押し寄せることで、まさに混沌・カオスです。

営業やプランナーは手さぐりに広告手法を考えていると思います。
2021年時点で、この施策をやっていれば絶対にあたる!

と言える、施策は正直ないですからね。

(広告費が無限にあるのであれば話は別ですが……)

 

しかし、この流れも2~3年のうちに落ち着くと思います。
Web広告とオフライン広告の棲み分けがこの2~3年で進むと考えます。

色々と交通整理がつくのが3年後くらいじゃあないかなあと思います。

それまでには広告会社も広告主もWebリテラシーがさらに高まり、より効果的にWeb媒体を活用できるようになるのではないかと考えています。
Webリテラシーって大切ですからね笑